「世界一高い学費」解決へ、力を合わせましょう!
『世界一高い学費』で、退学、進学断念・・・
国民生活金融公庫が行っている子育て世帯への調査では、高校入学から大学卒業までにかかる費用は平均で1人あたり1,045万円にものぼります。1970年に12,000円だった国立大学の授業料は、今では53万円を越えています。初年度納付金は、国立で80万円以上、私立では平均で130万円以上にもなっています。頼みの綱である奨学金制度も極めて貧弱です。労働者の収入が減少し「貧困と格差」が拡大する中での学費高騰は、深刻な事態を招いています。高すぎる学費を払うことができず大学を去る学生や、学費を稼ぐために深夜までアルバイトをしている人も増えています。私立大学では毎年1万人の学生が経済的理由で退学しています。そもそも、学費が高すぎるために、進学をあきらめざるを得ない人も少なくありません。
このような状況を解決するため、日本共産党はこれまでにも国会で繰りかえし質問を行い、学費軽減・無償化へ舵をきれと政府に求めてきましたが、事態がより深刻になるなかで、これ以上経済的な理由で学業を断念する若者を出さないための緊急対策を中心にした提言「『世界一高い学費』を軽減し、経済的理由で学業をあきらめる若者をなくすために」を、4月16日に発表しました。
45都道府県で公立高校授業料値上げ!?
しんぶん赤旗の調査によると、2007年度、2008年度の2年間で、公立高校の授業料が、全国45都道府県で値上がりしていたそうです(大阪府、鳥取県以外)。東京も、月9,600円から10,200円に値上げされています。この全国いっせいとも言える公立高校の学費値上げは、国の主導で行われています。(→詳しくは、『提言』を参照してください。)国が決める公立高校の授業料基準額は、この40年ちかくの間に約10倍になっています。物価の上昇率(約3倍)を考慮しても異常です。
世界の流れは、学費無償化!
憲法と教育基本法は、国民にひとしく教育を受ける権利を保障すること、すべて国民は経済的地位によって、教育上差別されないと定めています。世界の流れも「学費無償化」です。1966年に国連総会で採択された国際人権規約では、「高校や大学の教育を段階的に無償にする」と定めています。そのため、欧米のほとんどの国で高校の学費はありませんし、大学でも多くの国で学費を徴収していません。ここには、教育を受けることは基本的人権の一つだという考え方が貫かれています。教育を受ける人を『受益者』と見る日本政府の考え方とは正反対です。
実は、日本政府は、国際人権規約に加わっていながら、この学費無償化に関する条項について「留保」したままです。条約加盟国157か国中の中で、この条項を保留にしている国は、日本とマダガスカル、ルワンダの3つだけです。2001年に、国連・社会権規約委員会から「早く留保を撤回するように」という勧告が出され、2006年までに回答を求められていましたが、未だに回答をせずに放置しています。よく政府の記者会見などで「国際社会から信頼されるために・・・」などという言葉を聞きますが、国連の勧告にもまともに応えず、回答も放置しておいて、よくもそんなことが言えたもんだと呆れてしまいます。
今回私たちが発表した「提言」を実行するために必要な経費は、年間1,900億円です。米軍に提供している「思いやり予算」よりも少ない額です。政府がその気になれば、すぐに実現できます。誰もがお金の心配をせずに教育を受けられるようにすることは、政治の責任です。若者たちが希望をもって学び、夢に向かって頑張っていくことが、日本の未来につながっていくと確信しています。経済的理由で学業を断念する若者をこれ以上出さないため、ぜひ力を合わせて行きましょう。



